HACCPの歴史と概要について

HACCPとは食品製造時における安全確保のための品質管理システムのことで、日本語では「危害分析重要管理点」と訳されます。

この管理システムは1960年代に宇宙食の安全性を確保する為に、NASAを中心としたアメリカの機関により構想されました。そして1973年にアメリカ国内にて缶詰食品の製造基準として用いられたことが契機となり、広く普及されるようになりました。現在ではアメリカのみならず世界的に導入が進められています。

尚、日本でも2018年6月に公布された「食品衛生法等の一部を改正する法律」により、原則として全ての食品等事業者に対してHACCPの導入が義務付けられるようになりました。HACCPを導入するにあたってはチーム編成や製品名称の記述等、12の手順を踏む決まりが定められており、なかでも特に重要な手順6から手順12までの項目は「HACCPの7原則」と称されています。

尚、この品質管理システムを導入することで「従業員の衛生管理に対する意識向上」や「事故・クレームの減少」、「企業のイメージアップ及び顧客からの信頼度上昇」等のメリットがあると考えられています。またこの管理システムは企業だけではなく、各家庭においても活用することができます。特に食中毒の予防等には大きな力を発揮してくれるものと思われます。食品を購入する際の注意点や保存方法、下準備の仕方や調理方法等、HACCPを参考にすると良いでしょう。

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