例えば生鮮食品や飲料などについて温度管理が重要であることは言うまでもないでしょう。
家庭内では冷蔵庫で保存していることでしょうが、これは即ち温度管理された状態で保管していることに他なりません。食品や飲料の他にも、医薬品の多くもやはり温度管理が重要で、錠剤などのように、さほど厳密さを要するものは少ないものの、高温になる場所での保管は好ましくありません。これらは家庭内だけでなく製造から流通、小売りのいずれの段階でも当てはまります。保管を冷蔵庫で行うだけでなく、しっかりと温度が管理された状況下で製品化され、トラックなどで輸送されなければなりません。
このような場合、単に冷やした状態で管理できるというだけでは実は不十分です。家庭内の冷蔵庫であればそれで誰も文句を言う人はいないでしょうが、製品として扱われる場合は話が違ってきます。要するに、本当にその温度で管理されていたのかということを後になって第三者も納得できるように記録で示せる必要があるからです。
家の冷蔵庫で、本当にこのビールは5度で冷やされていたのか、10度になっていたのではないかと冗談交じりに気にすることはあっても、記録がどうかなどと言う人はいないでしょうが、人から人へ、会社から会社へと渡る製品については記録が重要になります。かつては紙の記録紙にペンで記録される形態のものが多かったのですが、最近ではデジタル化されていることが多くなっています。